そういえば、昔母親がとても大切にしていた宝石があります。
もともと宝石などを身につけるタイプの人ではなかったのですが、それだけはとても大切にしていました。
それがオパールの指輪です。
オパールの指輪って、ダイヤとかルビーとかに比べるとなんだか安っぽいイメージがありました。
透き通っていないし、キラキラ輝いている感じもなくて、正直あんまり美しくないなって思っていたんです。
でも、母はとても大切にしていたので、なんでそんなに大切なものなの?と聞いたことがあります。
「このオッペールはお父さんにもらったのよ。」
ん?と思ったのですが話は続きました。
「お父さんったら、私にプロポーズする時は自分が好きなオッペールの指輪にしたいって思ってたんだ、ですって」
もう我慢できず、母にオッペールじゃないと思うよ、と言うものの頑なに本当の発音はオッペールなのよと言い続けました。
私も大人になって分かりました。
やっぱりオパールはオパールです。
発音が変な母はオパールの産地なんて知らないんだろうな…。